冷えや疲れに「十全大補湯」
2025.10.29
季節の漢方コラム
最近、こんな悩みありませんか?
「疲れが抜けなくて体力が落ちた気がする」
「病気のあと、なかなか元気が戻らない」
「顔色が悪く、手足が冷えてつらい」
つまり、「心身を完全に、大きく補う」ことを目的としています。
特に「気血両虚」と呼ばれる、エネルギー(気)と栄養(血)の両方が不足した状態の改善に用いられ、病後・術後の体力低下、慢性的な疲労、虚弱体質の回復などに古くから重宝されてきました。
十全大補湯の効果・効能
気(き):目に見えない生命エネルギー。体を温め、内臓の働きを活発にし、外敵から体を守る(免疫機能)などの役割を担います。
血(けつ):全身の組織や器官に栄養を与え、潤す物質。西洋医学の血液に近い概念ですが、精神活動を支える働きも含まれます。
十全大補湯の構成生薬
「四君子湯(しくんしとう)」+「四物湯(しもつとう)」+「黄耆・桂皮」の10種の生薬で構成されます。
🟩 気を補う「四君子湯」
人参:元気を補い、胃腸の働きを高める
白朮:胃腸を丈夫にし、余分な水分を除く
茯苓:気持ちを落ち着かせ、利水作用
甘草:全体のバランスを整え、急迫症状を和らげる
🟥 血を補う「四物湯」
地黄:血を補い、体を潤す
当帰:血行を促進し、体を温める
芍薬:血を補い、筋肉の緊張を和らげる
川芎:血行を促進し、気の巡りを良くする
🟨 さらにサポートする生薬
黄耆:気を強く補い、免疫力もアップ
桂皮:冷えを改善し、血行を促進
「疲れが抜けなくて体力が落ちた気がする」
「病気のあと、なかなか元気が戻らない」
「顔色が悪く、手足が冷えてつらい」
これらは、体のエネルギー「気」と栄養のもとである「血」が不足しているサインかもしれません。
十全大補湯とは?|歴史と基本的な考え方
十全大補湯は、体の不足を補う「補剤(ほざい)」の中でもっとも代表的な処方の一つです。中国・宋の時代の医学書『太平恵民和剤局方』に初めて収載された歴史ある薬で、名前の由来は次の通りです。
十全 … 完全で欠けない
大補 … 大きく補う
つまり、「心身を完全に、大きく補う」ことを目的としています。
特に「気血両虚」と呼ばれる、エネルギー(気)と栄養(血)の両方が不足した状態の改善に用いられ、病後・術後の体力低下、慢性的な疲労、虚弱体質の回復などに古くから重宝されてきました。
十全大補湯の効果・効能
気(き):目に見えない生命エネルギー。体を温め、内臓の働きを活発にし、外敵から体を守る(免疫機能)などの役割を担います。
血(けつ):全身の組織や器官に栄養を与え、潤す物質。西洋医学の血液に近い概念ですが、精神活動を支える働きも含まれます。
十全大補湯の構成生薬
「四君子湯(しくんしとう)」+「四物湯(しもつとう)」+「黄耆・桂皮」の10種の生薬で構成されます。
🟩 気を補う「四君子湯」
人参:元気を補い、胃腸の働きを高める
白朮:胃腸を丈夫にし、余分な水分を除く
茯苓:気持ちを落ち着かせ、利水作用
甘草:全体のバランスを整え、急迫症状を和らげる
🟥 血を補う「四物湯」
地黄:血を補い、体を潤す
当帰:血行を促進し、体を温める
芍薬:血を補い、筋肉の緊張を和らげる
川芎:血行を促進し、気の巡りを良くする
🟨 さらにサポートする生薬
黄耆:気を強く補い、免疫力もアップ
桂皮:冷えを改善し、血行を促進
気と血の両面を補うことで、体の内側から回復力を底上げしてくれます。
季節の変わり目は体調を崩しやすいので、少しでも不調を感じたら早めに服用を。


